以下、引用。
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マインドフルネスとは何でしょうか?
簡単に言えば、
「自分が心で何をしているのかに気づくこと」
です。
それだけです。
自分の心が何をしているのかを観察する。
それがマインドフルネスです。
マインドは二つの方法で働きます。
一つは、あなたが意識的に使う場合です。
例えば、私が「ボートを思い浮かべてください」と言えば、あなたはボートを思い浮かべられます。
もっと大きくしてください。
クルーズ船にしてください。
できますよね。
あるいは、黒板に「14」と「2」を書いて掛け算してみてください。
できます。
つまり、あなたには心(マインド)を意図的に使う能力があります。
科学者たちは、その仕組みを研究しています。
MRIで脳をスキャンし、「この部分が光った」「この神経細胞が働いた」と分析しています。
それは素晴らしいことです。
でも私が本当に知りたいのは、
「それを起こしている“あなた”とは誰なのか」
ということです。
あなたはマインドを持っています。
そして、そのマインドをある程度自由に動かせます。
それだけでも驚くべきことです。
あなたは「自分は頭が良くない」と思うかもしれません。
しかし、それは違います。
あなたは人間です。
人間のマインドを持っています。
そのマインドは途方もなく優秀です。
人類は金属を掘り出し、砂からシリコンを作り、ロケットを作って月へ行きました。
イルカは賢いと言われますが、月へは行きません。
人間のマインドはそれほど驚異的なのです。
だから、
「私は代数が苦手だったから頭が悪い」
などと言わないでください。
あなたは人類という種に備わった、非常に優れたマインドを持っています。
問題は、
そのマインドをどう使っているかです。
学校では、マインドを使う訓練をします。
勉強し、考え、分析する。
それは素晴らしいことです。
しかし、私が興味を持っているのは別のことです。
あなたがマインドを使っていないとき、
そのマインドは何をしているのか?
私は45年間、その観察を続けてきました。
そして発見したのです。
実は、
あなたが使っていないときでも、
マインドは勝手に動いている。
これが誰も語りたがらない大きな秘密です。
腕ならどうでしょう。
使わなければ静かにしています。
しかし朝起きたら腕が勝手に動いていたら?
病院へ行くでしょう。
「何かおかしい」
と思うはずです。
ではなぜ、
マインドが勝手に動いているときは平気なのですか?
あなたが運転しているとき。
トイレに座っているとき。
ぼんやりしているとき。
その間も頭の中では、
「なんであんなこと言ったんだろう」
「恥ずかしい」
「ああすればよかった」
という声が流れ続けています。
皆さんのマインドもそうですよね?
では、そのことに何の利益がありますか?
答えはゼロです。
例えば高速道路を運転していて、
看板を見た瞬間に25年前の父親との出来事を思い出し、
頭の中でその会話を再生し始める。
何のためですか?
何の役に立っていますか?
コストは100%。
利益はゼロです。
それなのに私たちはそれを許しています。
その結果、
神経質になり、
不安になり、
恐れを抱き、
人生を苦しめます。
マインドフルネスとは、
まさにこのことに気づくことです。
「今、自分のマインドは何をしているのか?」
を観察することです。
そして私が伝えたい大切なことがあります。
その絶え間ない独り言は、
本来のマインドの働きではありません。
それは正常ではありません。
あなたの身体があなたの道具であるように、
マインドもまた道具です。
身体はあなたのために働きます。
マインドも本来そうあるべきです。
記憶し、
分析し、
考え、
必要なときに使うためのものです。
ところが今は、
勝手に過去を掘り返し、
未来を心配し、
絶えず騒ぎ続けています。
幼少期の出来事。
昔の失恋。
何十年も前の傷。
それが今もあなたを苦しめているなら、
問題は出来事そのものではありません。
出来事は終わっています。
問題は、
その出来事が今もあなたの中で生き続けていることです。
賢い人はある日こう気づきます。
「私は自分のマインドを運転していなかった」
と。
車に乗ってハンドルを握らなければ事故になります。
マインドも同じです。
放っておけば勝手に暴走します。
だからマインドフルネスとは、
今この瞬間、
自分のマインドが何をしているのかを見つめることなのです。
では、この暴走するマインドをどう扱えばいいのでしょうか。
私は長年この問題に取り組んできました。
そして大きく三つのアプローチがあることに気づきました。
まず一つ目。
マインドを無理やり黙らせようとする方法です。
「黙れ!」
「考えるな!」
「静かになれ!」
私は何年もこれをやりました。
しかし、うまくいきませんでした。
なぜなら抑圧だからです。
多くの人が瞑想だと思っているものも、実際には抑圧に過ぎない場合があります。
力づくで思考を押さえ込み、
集中によって沈黙させようとし、
何とかして心の声を止めようとする。
しかしフロイトも言ったように、
抑圧は解決ではありません。
押し込めたものは必ず戻ってきます。
そして戻ってこないようにするためには、
一生それを押さえ続けなければなりません。
それは非常に疲れる生き方です。
二つ目の方法。
こちらの方が実は多くの人がやっています。
マインドが不満を言うたびに、
外の世界を変えようとするのです。
例えば、
「私は不安だ」
「人に好かれていない気がする」
するとマインドは言います。
「もっと魅力的になればいい」
「新しい車を買えばいい」
「もっと成功すればいい」
「みんなに認められれば安心できる」
すると私たちは、
外の世界を操作しようとし始めます。
人をコントロールしようとし、
状況をコントロールしようとし、
人生全体をマインドの要求に合わせようとします。
つまり、
マインドを静かにするために世界を変えようとするのです。
しかし、これはうまくいきません。
なぜなら、
世界はあなたのマインドの都合に合わせて動いていないからです。
そもそも、
何十億もの要因が重なり合って今この瞬間が生まれています。
天気もそうです。
他人の行動もそうです。
職場の出来事もそうです。
それらはあなたの望みに従って起きているわけではありません。
だから、
世界をコントロールして心を静かにしようとしても、
永遠に終わりません。
一つ解決すれば、
また次の問題が現れます。
そして三つ目。
これこそが私が伝えたい本当の方法です。
それは、
根本原因を見つけることです。
なぜマインドはこんなにも騒がしいのでしょうか。
なぜ絶えず考え続けるのでしょうか。
なぜ文句を言い続けるのでしょうか。
理由は単純です。
あなたが過去の経験を処理しきれなかったからです。
私たちは人生の中で、
心地よい経験もします。
不快な経験もします。
それ自体は問題ではありません。
人生とはそういうものです。
問題は、
不快な経験が起きたときに、
私たちがそれを拒絶してしまうことです。
「こんな経験したくなかった」
「こんなことは起きるべきじゃなかった」
「感じたくない」
そう言って、
その体験を心の奥へ押し込みます。
感情を押し込み、
痛みを押し込み、
恐れを押し込みます。
するとどうなるでしょう。
消えると思いますか?
消えません。
それはマインドの中に残ります。
そして何度も何度も表面に上がろうとします。
それが、
あなたの頭の中で続いている独り言です。
それが、
終わらない心配です。
それが、
過去を何度も思い返す原因です。
それが夢です。
それが悪夢です。
ヨガではこれを
「サンスカーラ(Samskara)」
と呼びます。
未消化の経験によって作られた心の痕跡です。
あなたは過去を抱えて歩いています。
だから何かがその記憶に触れると、
瞬時に反応します。
例えば、
昔ひどい恋愛をした相手の名前が「ベン」だったとします。
何年も経ってから友人が言います。
「あなたにぴったりの人を紹介したい」
「名前はベンだよ」
するとあなたは即座に拒否します。
しかしその新しいベンは、
昔のベンとは何の関係もありません。
それでも過去の記憶が反応してしまうのです。
私たちは常にこうやって生きています。
好き嫌いですら、
多くは過去の経験によって作られています。
つまり、
問題は出来事ではありません。
問題は、
出来事を心の中に閉じ込めたことです。
あなたが閉じ込めたものは、
今も解放されようとしています。
だからマインドは話し続けるのです。
だから静かにならないのです。
だから瞑想しても、
過去のことばかり浮かんでくるのです。
それは失敗ではありません。
むしろ正常なことです。
あなたの中に閉じ込められていたものが、
ようやく外へ出ようとしているだけなのです。
だから私は言うのです。
もしあなたのマインドに問題があるなら、
それはあなたが悪い人だからではありません。
両親のせいでもありません。
人生の出来事そのもののせいでもありません。
あなたがその出来事を十分に体験できず、
押し込めてしまったからです。
その結果、
あなたの中には大量の未処理のエネルギーが蓄積されています。
それは解放されようとしています。
そして瞑想中も、
日常生活の中でも、
絶えず表面に出てきます。
だからある人は言います。
「瞑想しようとしてもできません。」
私はこう答えます。
「どういう意味ですか?」
すると、
「座るとマインドが止まらないんです。」
と言います。
しかしそれこそが、
あなたが見るべきものなのです。
静かに座った瞬間、
それまで隠れていたものが姿を現します。
だから、
瞑想によって問題が生まれたのではありません。
元々あった問題が見えるようになっただけです。
これが非常に重要です。
人生で学ぶべき最も大切なことの一つです。
あなたの中には、
まだ解放されていないものがあります。
そしてそれらは出たがっています。
だから本当のマインドフルネスは、
思考を止めることではありません。
それらを解放することです。
ではどうすればいいのでしょうか。
答えはシンプルです。
まず、
これ以上新しいものを溜め込まないこと。
これが最初の実践です。
人生では毎日いろいろなことが起こります。
嬉しいこともあります。
嫌なこともあります。
問題は出来事ではありません。
問題は、
その出来事が終わった後も、
それを自分の中に持ち続けることです。
私のルールはこうです。
「外で終わったことは、内側でも終わらせる」
です。
誰かが失礼なことを言った。
それは起きました。
終わりました。
それを何年も持ち続ける必要はありません。
もし持ち続ければ、
また一つサンスカーラが増えるだけです。
だから人生そのものを修行にするのです。
運転中でも、
職場でも、
人間関係でも、
常に気づいている。
例えば前の車が遅い。
するとイライラが湧きます。
怒りが湧きます。
不満が湧きます。
普通の人は、
その感情に巻き込まれます。
しかしマインドフルな人は違います。
まず気づきます。
「ああ、何かが反応している。」
と。
そしてそこで選択します。
この状況に人生を支配させるのか。
それとも楽しむのか。
私はよく冗談でこう言います。
前の車が遅すぎるなら、
「もっと遅く走ってくれ。世界記録を目指そう。」
と思えばいい。
少なくとも、
怒り続けるよりはましです。
大切なのは、
マインドを建設的に使うことです。
放っておけば、
マインドは過去のゴミを再生し続けます。
だから意識的に使うのです。
例えば、
「今日はいい日だな」
「景色がきれいだな」
「面白い経験をしているな」
そうやって意識的に使う。
それだけでも人生は変わります。
しかし本当に重要なのは、
もっと深いレベルです。
古い感情が上がってきたとき、
押し戻さないことです。
これが核心です。
私はこれを
「Relax and Release(リラックスして手放す)」
と呼んでいます。
感情が上がってきた。
不安が出てきた。
怒りが出てきた。
悲しみが出てきた。
その瞬間、
普通はまた押し込みます。
あるいは外の世界を変えようとします。
しかしそうではありません。
ただリラックスする。
スペースを与える。
感じることを許す。
逃げない。
抵抗しない。
そして通り過ぎさせる。
あなたがリラックスすれば、
そのエネルギーは自然に解放されます。
川の水が流れるように。
風が通り過ぎるように。
何度も何度もそうしているうちに、
その古い傷は消えていきます。
やがて同じ状況が起きても、
何も反応しなくなります。
誰かが挨拶しなくても平気。
批判されても平気。
思い通りにならなくても平気。
なぜなら、
それに反応する古い傷がなくなったからです。
そしてそのとき、
これまで抑圧に使われていた膨大なエネルギーが解放されます。
そのエネルギーは自然に上昇し始めます。
喜びとして。
愛として。
創造性として。
活力として。
人生への情熱として。
そしてあなたは気づきます。
問題は世界ではなかった。
問題は他人ではなかった。
問題は出来事ですらなかった。
ただ、
自分の中に抱え込んでいたものがあっただけだったのだと。
そして、こうした古い荷物が少しずつ解放されていくと、
あなたの中に大きな変化が起こり始めます。
今まで抑圧やコントロールに使われていたエネルギーが、
自由になるからです。
すると人生は重荷ではなくなります。
毎日が少しずつ軽くなります。
何か特別なことが起きたからではありません。
内側で抵抗していた力がなくなったからです。
そのとき人は、
本当の意味で人生を楽しみ始めます。
朝起きたら、
「今日は何が起こるだろう?」
とワクワクします。
まるでクリスマスの朝のように。
人生はミステリーツアーになります。
何が起こるかわからない。
だから面白い。
そして夜になると、
「今日は面白い一日だった」
と言って眠りにつく。
本来、人はそう生きられるのです。
すると仕事との関わり方も変わります。
多くの人は、
仕事そのもののためではなく、
お金のため、
評価のため、
自分の価値を証明するために働いています。
しかし内側が満たされると、
仕事は自己証明の手段ではなくなります。
ただ目の前のことに全力を注ぐことが楽しくなります。
関係性も同じです。
多くの人は、
恋人や配偶者に
「私を愛してほしい」
「私を満たしてほしい」
「私を幸せにしてほしい」
と求めています。
しかしそれは違います。
愛は本来、
相手からもらうものではありません。
あなた自身の存在の中から湧き上がるものです。
まず自分の中が愛で満たされる。
まず自分自身が完全である。
そのうえで、
その愛を誰かと分かち合う。
それが本当の関係です。
二人とも満たされていて、
二人とも愛を持っていて、
その愛を交換する。
それはとても美しいことです。
しかし、
空っぽの二人がお互いに
「私を満たして」
と求め合っても、
苦しみしか生まれません。
だから私は、
誰かにあなたを救ってもらうことを望んでいません。
私はもっと大きなことを望んでいます。
あなた自身が自由になることです。
あなた自身が完全になることです。
そして、
あなた自身の内側から愛が溢れるようになることです。
それが本当の意味でのスピリチュアリティです。
それは現実逃避ではありません。
人生そのものです。
あなたは素晴らしい存在です。
人間として生まれました。
素晴らしい知性を持っています。
素晴らしい心を持っています。
しかし、
その心は傷ついたのではありません。
あなたが傷を抱え込み続けたのです。
誰かがあなたの心を壊したのではありません。
あなたが過去の痛みを手放せなかっただけです。
だから、
もしその痛みを手放せば、
人生は変わります。
本当に変わります。
そして最後に私が伝えたいことがあります。
その古い荷物は、
必ず手放せます。
絶対にです。
なぜなら、
それを留めている接着剤など存在しないからです。
あなたが握っているだけです。
あなたが支え続けているだけです。
だから手を離せばいい。
もちろん簡単ではありません。
しかし可能です。
根本的な問題は、
過去に起きたことではありません。
過去に起きたことを抱え続けていることです。
だから人生を通して実践してください。
何かが起きたら感じる。
抵抗しない。
押し込めない。
コントロールしようとしない。
リラックスする。
そして手放す。
何度も何度も。
そうしているうちに、
内側はどんどん軽くなります。
そしてある日、
気づくでしょう。
人生は問題ではなかった。
人生は贈り物だった。
人間関係は問題ではなかった。
学びだった。
失敗は問題ではなかった。
成長の機会だった。
そして、
自分がずっと探していた平和や愛や喜びは、
外の世界にはなかった。
最初から自分の中にあったのだと。
それがマインドフルネスです。
それは単なるテクニックではありません。
生き方そのものなのです。
